ストレスフリーなら病気知らずの健康体【心身症の前兆を見逃さない】

基本的には身体の病気です

頭を抱える男性

症状を自覚できない特徴

心身症という言葉をよく耳にしますが、よくある間違いが神経症やノイローゼと混同してしまうことです。心身症は心の病気であるというイメージがありますが、厳密には心的な症状が現れるだけであって、基本的には身体の病気であるという特徴があります。治療法としても心理療法が行われますが、同時に身体の治療も必要になります。心身症の大きな特徴として、身体に明らかな病変が認められるという点です。例えば胃に潰瘍ができるとか、臓器が充血した状態になるなどの身体的症状が見られるのです。そしてその病変を引き起こしたストレスを突き止め、心身両面の治療を行うことになります。心身症にかかった患者の特徴としては、本人にはストレスを感じていない場合が多く、自分は元気で異常がないと思い込む傾向があることです。本当は心身ともに辛いはずなのに本人が自覚しないので、周囲の人間も異常がないと思い込みやすいのです。このように自分で自覚できないで苦しさや辛さを押さえ込んでいるため、病変のある臓器の方が悲鳴を上げてしまいます。その影響によって本人の感情表現がうまくいかなくなったり、急に怒り出したりするのです。このような心身症が最近になって増えてきたのは、環境因子が大きく影響しているのです。例えばアレルギー反応によって引き起こされる気管支喘息やアトピーなどの増加と同じ傾向が見られるのです。特に母親の子どもへの情緒的な接し方がうまくいかないと、思春期に混乱を引き起こして自律神経失調になったり、色々な身体症状を発症したりします。

医師との信頼関係が重要

心身症の治療はそれぞれの症状によって対応の仕方が違ってくるので、複数の診療科にまたがった治療が行われることがあります。基本的には心療内科が専門的に治療を行います。心の治療だけではなく身体の治療も行う必要がありますが、現状では心身症を診ることができる身体科の医師が少ないのが現状です。基本的な治療は薬物療法ですが、実際には症状に合わせていくつかの治療法を組み合わされて行われます。薬物療法の場合は不安や抑うつ症状などの精神的な苦痛を取り除くのが目的で、心の悩みの悪循環を断ち切る効果があります。特に常にストレスにさらされている環境におかれている患者には、心身の症状の緩和にとても効果があるため、薬物療法は人気があります。抗不安薬、抗うつ薬、自律神経調整薬などが主に用いられています。薬物療法の他には心理療法も行われており、カウンセリング、自律訓練法、行動療法、バイオフィードバック法などが保険診療によって認められています。心理療法と併行して身体的治療も行われるのですが、その場合患者と医師との信頼関係が非常に重要になります。信頼関係ができあがると患者の心理的負担が軽くなり、積極的に治療に参加するようになります。医師との信頼関係がうまくいった場合、患者にとって人気のある治療法となります。心身症を防ぐには日常的なストレス対策が必要で、1日のストレスはその日のうちに解消できるように習慣づけておくと効果があります。そのためには家庭環境や家族との関係が大事になります。